TPPの後先に方程式の予測式 シカゴレポート
喫緊、シカゴでマンウオッチをした。真面目なアメリカ人の過ごす典型的な街だ。
ニューヨークやロスにはない、アメリカ人の生の姿があると、私は感じる。
大統領選は、街のマイナー層に聞けば、トランプが優勢。退役軍人も、黒人のサービス業従事者も、そう言う。ヒラリーは信じられないと。
さて、シカゴで見かける車は見事にトヨタ車が多く、バスの行き先にトヨタの工場と記された奴が、そこら中に走っている。
もう、日本車叩きはないと見た。馴染んだのだ。
もう一つ、アメリカらしいものを見つけた。糖尿病だ。これは、日本では知られていないだろう。血糖値を測る器械はTPP管内、売ってない国はない。
しかし、HbA1Cを自分で測る器械は?答えは、アメリカでは50ドルで2回測れる、使い捨ての器械が販売され、直ぐ、売れ切れる。
患者の知識は、日本人より平均すると高いのではないか?それが、一回、100ドル位かかっていた検査が、半額になって来た訳だ。
日本の医療産業、産業的医療である開業医の振る舞いが、歯科医療のようになるなんて、現時点では誰も思うまい。
ドル箱の生活習慣病に頼った産業におけるイノベーションに追いついている者だけが、生き残って、ブルーオーシャンを泳ぎ切るのだろう。
この辺を察知して、例えば、新しいデバイスの販売網と、サポート体制を他社に先駆けて作るための、イメージと需要予測のモデルが必要不可欠だ。
団塊世代は健康恐怖症だ。医療コストにも敏感だ。新産業として、専門家しか出来なかったものをDIYして、顧客に売るシステムは、黒船に乗って、そこまでやって来ている。
因みに、器械は中国製、おそらく深セン発。
このメーカーはアジアでは、家庭用医療機器ではオムロンを抜く勢いで成長している。シンガポールに支社を構えている。
その昔、PC9801というパソコンをNECが販売していて、個人や中小企業ではNECと言えば、コンピュータの代名詞だった時がある。
身近な病気の診察は、近所や職場の診療所で、医師しか出来ない検査と投薬処方があって、この体制にドップリ浸かっているのが、日本の医療行政と産業従事者だとすれば、、、
足下に忍びよる、革命の速度を、方程式の1係数に加えて置くべきだ。その速度は、フィールド観察で測れる。
シカゴは、ERの舞台とも言われる街だ。
TPPがもたらす、日本の医療保険の支出抑制に効く薬はDIYしかないだろう。
情報を征する者だけが、恩恵を預かるのだろう。