SEIKOが見落としていること それは
2016年はSEIKOの利益が95%減少したとされる。その理由をアナリストたちは、和光という直営店の赤字が原因だとしている。
しかし、それはローレックスと比べてみれば一目瞭然、背景環境を考慮していない分析のように思える。
解りやすい例を示すと、二次価値が保たれていないことが。最大の要因だと私は思う。
オークションや、質屋で、どれほどの価格が付くか、SEIKOのブランディングチームは考えていないか、無視しているように思える。
高級とは、万が一、平時から戦時になったとき、その中でさえ、通用する価値があるものだ。
食えなくなったとき、頼りになる金品と交換するレートが高く保たれると、誰もが思えるものだ。
金やプラチナに並んで、その交換性が高いものでなければ、ブランドにはならない。
しかも、世界で。
交換性を担保するのは、堅牢かつ美しく、機能を果たし、リペアがいつでも可能な環境の徹底だ。
グランドセイコーも、追従しようとしているが、50年経っても、古さを感じないデザインと機能を持たせることができるか?
答えはNOだ。
クォーツの精度を価格に反映してこなかったのは、彼等の失敗だ。
50年変わらぬデザインを、再考すべきだろう。
復活を祈る。